さかな
神徳 幸治 監督
さかな

予告編

監督インタビュー

「あきらめなかった、夢。」

さかな

編集室から出てきた神徳監督は、夏休み中の小学生のように真っ黒に日焼けしていた。

「とにかく、猛暑、酷暑でした。撮影していても、ジリジリ焼かれるというか、もう焼き魚ですね」

初上映となる「さかな」は、その全編を三浦市でロケーションした作品ということもあり、炎天下の撮影を敢行することとなった。
過酷な撮影ではあったが、それをはるかに上回る「収穫」があったという。
すでに「ピーチガール」(2017年)、「honey」(2018年)などの作品を生み出している神徳監督だが、今回の「さかな」は、特別な意味を持つという。

「僕が32歳の時に、舞台のために書き下ろした作品の映画化なんですが、当時の僕は、悩み、もがいている真っ最中でした」

さかな

当時、神徳監督は、すでに助監督として多くの現場を踏んでいたが、実際は、思ったような仕事が、なかなかできない日々が続いていたという。そんな時、「自分がやりたいこと、想いをアピールしたい」と考えて旗揚げしたばかりの劇団のために書き上げたのが、「さかな」だった。
舞台のための作品だったことで、観客の反応をダイレクトに知ることができ、大きな自信が生まれたという。

「映画監督になって、やっと少し報われたような気持ちになりました」

その想いは、高校生の頃にまで遡る。

「18歳の時に、好きな人に、夢を持った方がいいと言われて映画監督をめざしたのですが、それ以来、1度決めたからには、あきらめないぞって、ずっと思い続けていましたので」

さかな
さかな

神徳監督にとって記念碑的な作品となる「さかな」の撮影は、星降る町の映画祭の会場となる城ヶ島でも、数多く行われた。

「城ヶ島は、釣りや撮影の仕事で今までも来ていたのですが、今回、改めて作品を撮ってみて、故郷のような印象を持ちました」

少し意外な答えが返ってきた。

「城ヶ島は、夢をめざす原点のようであって、島を離れて活躍した後、いつか帰って来たくなるような場所ではないでしょうか」

神徳監督が話す城ヶ島のイメージは、そのまま「さかな」のストーリーにも重なっている。
登場人物の高校生の頃と、卒業してから何年も後の話。城ヶ島にも、もしかしたら、あったかもしれない物語だ。

さかな

最後に、神徳監督にこれからの抱負を聞いた。

「僕は、見てもらう人に喜んでもらうことが第一なんです。強烈な作家性を追求するとかは、考えていないですけど、よく見ると自分なんだ、という感じで、自分しか撮れないものを撮っていきたいですね」

そして小さな声で、遠慮がちに、こう付け加えた。

「でも、もし僕の映画で、もう少し頑張ろうって思えてもらえたら、ちょっとでもいいんですけど、それは嬉しいことですね」

星降る町の映画祭が初上映となる「さかな」。
12年間の時を経て、あきらめなかった神徳監督の夢が、誰かの想いとつながっていくに違いない。

主要キャストプロフィール

清水 尋也

笠松 将

Syo Kasamatsu

1992年11月4日生まれ。愛知県出身。映画『響-HIBIKI-』(月川翔監督/18)、『デメキン』(山口義高監督/18)。2019年公開待機作に『デイアンドナイト』(藤井道人監督)、『ラ』(高橋朋広監督)。ドラマ『黄昏流星群』(CX/18)、『恋のツキ』(TX,Netflix/18)、『ウチの夫は仕事ができない』(NTV/17)、『プラージュ』(wowow/17)、『岐阜にイジュー!』(NBN/17)など。

門下 秀太郎

羽瀬川 なぎ

Nagi Hasegawa

1998年6月19日生まれ。東京都出身。水泳は10年近く習っていたが、今回『さかな』で泳ぎを披露する機会には恵まれず。2018年、日本テレビ『崖っぷちホテル』第八話でデビュー。それがきっかけで『CM NOW』(vol.194)にNEXT GIRLとして掲載される。今後は舞台『いまを生きる』(2018年10月5日~新国立劇場 中劇場)や映画『今日も嫌がらせ弁当』(2019年初夏公開)に出演する要チェックな20歳。

清水 尋也

小川 紗良

Sara Ogawa

1996年・東京都出身。早稲田大学に在籍しつつ女優・監督としても活動中。2018年は主演映画『ウィッチ・フウィッチ』(酒井麻衣監督)、『聖なるもの』(岩切一空監督)の2作品が公開され、初主演作『イノセント15』(甲斐博和監督)は韓国でも上映された。監督作である『BEATOPIA』は9/29(土)から渋谷ユーロスペースで公開。『最期の星』は、さぬき映画祭・ゆうばり映画祭・沖縄国際映画祭・PFF他で入選するなど、今後の飛躍が注目される表現者である。

清水 尋也

鈴木 勝大

Katsuhiro Suzuki

神奈川県出身、25歳。2009年、第12回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト準グランプリを受賞。『Ever Green Entertainment Show』で舞台デビュー、12年スーパー戦隊シリーズ『特命戦隊ゴーバスターズ』で主役を演じ、ドラマ初主演を果たす。以降、ドラマ『妄想彼女』、『弱くても勝てます〜青志先生とへっぽこ高校球児の野望〜』、映画『帝一の國』、『一礼して、キス』、11月3日公開『走れ!T校バスケット部』、そして舞台は『シブヤから遠く離れて』、『何者』などに出演。

清水 尋也

指出 瑞貴

Mizuki Sashide

東京都出身、24歳。中学2年の時にドラマ『スクラップ・ティーチャー〜教師再生〜』(日本テレビ)でデビュー。その後も『任侠ヘルパー』(フジテレビ)、『小公女セイラ』(TBS)など立て続けに出演。2016年には野田秀樹演出のNODA・MAP第20回公演『逆鱗』に、オーディションを勝ち抜き出演し、注目を集めている。最近の主な出演作品『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(2017/三池崇史監督)、『大和(カリフォルニア)』(2018/宮崎大祐監督)。

清水 尋也

菅原 健

Ken Sugawara

北海道出身、23歳。2015年、羽住英一郎監督作『映画 暗殺教室』の寺坂竜馬役を演じたほか、『ちはやふる』(2016/小泉徳宏監督)、『帝一の國』(2017/永井聡監督)やドラマ『重版出来』など、映画やTVドラマで活躍。最近の出演作に『honey』(2018/神徳幸冶監督)、『孤狼の血』(2018/白石和彌監督)など。主人公達を苦しめる詐欺のプレイヤー・真鍋役で出演している入江悠監督作『ギャングース』(2018年11月)が公開待機中。

監督プロフィール

神徳幸治

神徳 幸治

Koji Shintoku

大阪府出身。東京都在住。オフィスクレッシェンド所属監督。2006年劇団ROUTE30を旗揚げ、これまで4本の舞台の脚本、演出を手掛ける。『モテキ』、『バクマン。』等大根仁作品の伝説のチーフ助監督として活躍後、初の長編映画監督作品として『ピーチガール』(2017年)。最新作は、『honey』(2018年)。

ロケ地マップ