青い、森
井手内 創 / 内山 拓也 共同監督
青い、森

予告編

監督インタビュー

「生きるのに必要ないものが、人生を変えてしまう。」

青い、森

「ラストシーンの撮影で、初めて泣きました」

井手内監督は、静かにゆっくりと、話し出した。

「今までずっと、わからないと思っていたことが、あの瞬間、ふわっと、わかったような気がしたんです」

「青い、森」は、井手内監督の実体験から着想を得ている。
ふたりがそれを共有したのは、5年前。内山監督がそれを元に脚本を書き上げ、本作の前身となる短編ができたという。
さらに、何度にも及ぶ再編集、追加撮影を繰り返し、今回、作品の肝となる部分に焦点をあてる形で改稿を重ね、「青い、森」がようやく形になってきたそうだ。

青い、森

井手内監督の自らの体験でありながら、内山監督の絵コンテやシナリオによって、よりリアルな像を結ぶことが多かったという。
それは、2人の不思議な関係性によるのかもしれない。

「僕たちは真逆なタイプだし、プライベートなことってあまり話さないんですが、映画のストーリーとか演出のことになるとなんか繋がっているような感じに一致しますね」

このインタビューの前に、個別にアンケートをお願いしたが、2人が全く同じ答を書いてきた項目があった。

この原稿のタイトルでもある「映画は生きるのに必要じゃないけど、人生を変えるもの」という価値観である。

青い、森
青い、森

たしかに、映画は、2人の人生を変えてしまったかもしれない。
内山監督は、文化服装学院の出身だ。 在学中、スタイリストの手伝いで映画制作の現場に立った時、「服なんかどうでもいい」というほど映画制作に刺激を受け、そのまま映画制作の道を志した。「どんな仕事でもいいから映画制作の現場にいたい」と言葉にして周囲に言い続けていたら、声をかけてくれる人が現れ、道が拓けていったそうだ。
一方の井手内監督は、内山監督と同じく文化服装学院の出身だが、早くから映像制作の仕事を開始。いくつもの映像制作会社に関わりながら、その後2017年よりフリーランスの映像作家として活躍されている。

青い、森

「いつも意識しているのは、嘘をつかない、ということです」

井手内監督の言葉に、内山監督が、深くうなづく。

「それは、ドキュメンタリーに限るという意味ではありません。フィクションであっても、背景のストーリーや裏付けの事実をしっかり調べ、考え、嘘のない現実として、表現したいと思います。わからないものは、わからないものとして、素直でいたんです」

共同監督として処女作になる「青い、森」は、人間の感情の繊細で、奥深い部分と正面から向き合った作品だ。

「おそらく誰も挑戦したことがない仕掛けを、後半に持ってきました」

何かを企んでいるように、若い監督は、顔を見合わせて笑っている。

「青い、森」の初上映の舞台は、太平洋に囲まれた城ヶ島の、星空の下になる。
2人の映画は、誰かの人生を 少しでも変えることに、なるのだろうか。

主要キャストプロフィール

清水 尋也

清水 尋也

Hiroya Shimizu

2012年ドラマ『高校入試』でデビュー。映画『渇き。』で壮絶ないじめにあう役、『ソロモンの偽証』ではクラスメイトに恐怖を与える不良役という両極端な役を演じ、脚光を浴びる。 2018年、ドラマ『anone』(NTV系)で、第11回コンフィデンスアワード・ドラマ賞新人賞を受賞。現在放送中、ドラマ『インベスターZ』(テレビ東京系)で、ドラマ初主演。『チア☆ダン』(TBS系) にも出演中。

門下 秀太郎

門下 秀太郎

Shutaro Kadoshita

2016年第3回 SonyMusic×smart オーディションでグランプリを受賞したのをきっかけに上京、モデルとして 男性⼈気ファッション誌・宝島社「smart」の誌⾯で活躍中。モデルとして注目度が上がる⼀⽅、2017年7月映画『⼈狼ゲームマッド ランド』にて俳優デビュー。2017年ドラマ『先に生まれただけの僕』(NTV)、『やれたかも委員会』(AbemaTV)、『花のち晴れ~花男 NextSeason~』などに出演。

清水 尋也

田中 偉登

Taketo Tanaka

2012年『13歳のハローワーク』で俳優デビュー。映画『るろうに剣心』、舞台『黒執事-The Most Beautiful in The Eorld-千の魂と堕ちた死神』、ドラマ『家政夫のミタゾノ』、『相棒』、『セトウツミ』など数々の作品で活躍。2018年は映画『アイスと雨音』、『孤狼の血』、『友罪』、ドラマ『覚悟はいいかそこの女子。』などで魅せた抜群の存在感が注目を集める新進気鋭若手俳優。

監督プロフィール

井手内創

井手内 創

Soh Ideuchi

1992年⽣まれ。神奈川県出⾝。東京都在住。⾼校卒業後、⽂化服装学院⼊学。在学中アパレルデザインを学ぶが、カメラ好きが⾼じ、当時日本で一番好きであった映像制作チーム“augment5”にてインターンを経て、同会社に就職。その後チームメイトと共に映像制作会社"November, Inc."を設⽴。2017年よりフリーランスの映像作家に。KIRIN、⽇経新聞等の広告映像を主に、ドキュメンタリー、MV等を制作。2013年my japan award審査員賞、CANON賞受賞。

内山拓也

内山 拓也

Takuya Uchiyama

1992年生まれ。新潟県出身。東京都在住。高校卒業後、文化服装学院入学。在学当初よりスタイリストアシスタントとして現場を経験するが、その過程で映画に触れ、卒業後スタイリスト業を辞める。1年間の制作部・演出部経験を経て、23歳で初監督作『ヴァニタス』を制作。PFFアワード2016 観客賞、香港国際映画祭出品、批評家連盟賞ノミネート。